吉永小百合

民俗学者の大森先生が病み上がりのマスターを強引に座らせてマッサージしている。造形作家の榎忠さんやら大森先生やら同世代の人の意見はちょっとは耳を傾けるようだ。
大森先生はきょうの民俗学の授業で柳田國男の書いた『3月18日』を講義したらしい。3月18日というのは柿本人麻呂、和泉式部、小野小町の3人の忌日で民俗学的にはとても重要な日だそうだ。他にもいろいろありメモしなかったので忘れたが、大森先生の結婚記念日でもあり、マスターの誕生日でもある。
「吉永小百合の誕生日も3月18日ですよね〜。マスターがさんざん吉永小百合と同じ誕生日だって言うもん〜」と私が言うと、3月18日を研究している大森先生がものすごく反応して「知らなかった。知らなかった」を連発するので店のMACで調べてみると、吉永小百合の誕生日は3月13日だった。きょとんとするマスター。ちょっとショックだったよう。
「横山やすしも3月18日なんですが、吉永小百合がいなくなるとちょっとね・・・」
「おっ、ということは、きょうは小百合ちゃんの誕生日だ!わ〜い!おめでと〜!」とほろ酔いの大森先生。