ストレス

今朝、「ネコが落ちてきたので、店開けといてくれ」と実家に帰ってるマスターから電話があった。
毎年春になると、播州にある古い民家のマスターの実家の屋根裏では野良ネコが赤ちゃんを産む。ちょっと大きくなるまでお母さんネコは屋根裏で育てるのだ。マスターは屋根裏を駆け回ってる音が気になってこの時期は「耳栓」をして寝る。でもこのまま屋根裏で飢え死にしたりしたら大変なので、試行錯誤、四苦八苦しながらネコを屋根裏から降ろす作業がマスターの春の仕事のひとつなのだ。昨年は子ネコでも渡れそうなハシゴを作って屋根裏から降ろしていた。母ネコはマスターが悪さをするのではないかと「シャー」と潮を噴く。子ネコが巣立ったあとでも玄関などで何度も母ネコと遭遇し、マスターと母ネコはお互い動かずにらみ合いを重ねている。昨年春、入れないように屋根裏の隙間にフェンスをはったりしたそうだが効果なし。マスターは自分の部屋の天井の穴の空いてる部分を修理をするまでマフラーを詰めていたのだが、ここ何日か寒かったので屋根裏の子猫たちは下の部屋からあたたかい代物が出て来て、そこに乗った重みでマフラーが落ちて4匹の子ネコも落ちてきたらしい。店を終わって真夜中に帰り、電気をつけると自分の部屋の天井に詰めていたマフラーの上に小さな子ネコが4匹がすやすや折り重なって寝ていたそうだ。また逃げて軒下とか屋根裏とか入られたら大変なので真夜中段ボールに4匹をいれ納屋に運んできっちり締めていたのに、朝起きてのぞくとその段ボールに母ネコも一緒に入っていて、またシャーとにらみ合いをしたそうだ。
「ネコはどんな小さな隙間でも見つけてこどもを守ろうと入ってくる。もう毎年敵だと思われて大変ですよ。でも動物で一番弱いのは人間じゃないか。ネコは自殺なんてしないでしょう、まぁ、またこのおっさん居るのかと思ってストレスはあるかもしれないが・・・。」