お昼間一番、民俗学者の大森先生が来られた。マスターが弦を張り替えようとギターを出してきたら大森先生がふいにギターを手にして『禁じられた遊び』を弾きだした！！え、え、え、え〜〜〜〜？？？上手いのだ。知り合って十五年くらい経つがまったく知らなかった。そして大森先生が小椋佳の曲を弾きだしたと思ったら、マスターが歌いだした！！！！！え、え、え、え〜〜〜！！！
僕は呼びかけはしない〜
遠く過ぎ去る者に
僕は呼びかけはしない〜
傍らを行く者さえ
「次の歌詞なんだったっけなぁ〜」と悩むマスター。「さらば青春なんて、とっくに終わってる！」とか「大森さん、コードちゃんと押さえてよ、リズムはいいのに」とか「マスターの出だしの音が違うんだよ」とか二人ですっごく楽しそう。次から次へ高橋真梨子や井上陽水とか歌いだしてジャズ喫茶木馬は「フォークサロン」になっていた。
「ああっ、もう！ジャズがうるさい！」とお客さんがいるのにレコードを止めに行ったマスター。
