天才

兵庫県立芸術文化センターでPACの定期演奏会。最高。すごかった!ネマニャ・ラドゥロヴィッチ というヴァイオリニスト。ロックとジプシーと融合させたサンセヴェリーノのグループにいそうなジプシー系ヴァイオリニストって感じだ。ハチャトリアンを最高にテンション高く「遊んで、遊んで」と絡み付いてくる子犬のように佐渡さんやメンバーたちを見る。自由自在。1楽章ソロ部分のテンポ戻ってきたときは「yeah〜」と声を挙げそうになった。1楽章終わった瞬間もきょうばかりは拍手して叫びたかったが、楽曲途中ゆえ小声できみちゃんに「(最高)」と言った。3楽章のテーマ部分かな?こりゃまた最高。アドリブやっていってるようにしか聞こえない。譜面通りなのかな?いつか必ず聞いてください。驚異的、でもなぜかポップに聞こえます。風貌によるものではありません。
2部はバーンスタインのカディッシュ。語りは原田美枝子さん。美しい・・・。激しく荒げた声を出してもクールに聞こえるあたりがオケと絶妙なバランスでさすが。大合唱、大編成のオケで真後ろから見てると佐渡さんの腕の中に宇宙がある気がした。いやはやきょうはすごいインパクト揃いだったなー。
終わって芸大の一つ後輩作曲科だった松園くん(本日はチェレスタ)と、一つ先輩トラのベースの古味さんをご訪問。松園くんは震災直後、坂田明さんの木馬ライブでピアノを弾いてもらった以来およそ10年以上ぶり。彼はギターでこうもり序曲をバリバリ弾いたり、鼻を使って3手のためのピアノとか言って弾いてたり、プーランクの難しい歌曲の譜面を目の前で封を開けられて初見で完璧に弾いてたり、逸話の多い人物。いまは京都芸大の非常勤講師もしてるそう。世の中にはいろんな天才がいます。天才は異常な努力をしてると思うけど、やっぱり天才にしかできないことがある!