くちびるにうたを

kazumi-amitie2011-04-11

童謡サロンは阪神淡路大震災がきっかけで始めました。それまでさっぱり童謡なんか興味なかったのですが、必要なのは童謡でした。1.17からどのくらい日数が経ってたか覚えてないですが、元町商店街の海文堂が再開し、一冊の童謡の本を買いました。すると童謡なんか興味ないような面々がみんなその本に釘付けになるのです。当時センター街横の地下にあった木馬(全壊で移転)で延々とみんなで歌いました。童謡なんて縁遠いようなこわい顔した新聞記者や美術家も「その本見せて」と、めだかの学校の歌詞見て笑ったり、こんなこと言ってたんだと感慨深くなったり、誰かがギター弾い出して合唱になったりしました。


神戸には有名な歌手もいっぱいボランティアで歌いに来られてました。でも正直温度差があって私はついていけなかった。それよりも、その一冊の歌の本でみんなで歌う方がよっぽど楽しかったし、元気になった。
避難所で生活しておられる方々がラジオ体操など始めたニュースを聞いた頃、避難所のリーダーとか中心にみんなで声を出して歌う手助けの本を送りたい、でもデザインどうしよとか、印刷どこが安いやろとかチマチマ悩んでたら、京都のM姉御が多久くんのアレンジ楽譜に歌詞をつけてすごい勢いで2000部作って送ってくれました。
今はミニブック、もっともっとたくさんの曲を入れてたくさんたくさん歌って欲しいので「くちびるにうたを 100円募金」というのを始めました。京都大学博物館ミュゼップには常設していて、子どもたちが10円入れてくれたりしてるようです。

そしていま多久くんがみんなで歌えるように童謡のカラオケを作ってくれてます。
本当は出版社がしてくれるか、もしくは新聞が毎日1曲歌詞載せてくれて、切り抜いて保存していったら一冊の童謡の本になればいいのになぁと他力本願でしたが、M姉御の行動力で進み出しました。本日また2000部送られます。
有名人でもない我々ができる、1.17からの時系列で思い出した「衣食住以外のちょっとだけ必要なもの」です。でもお金や食糧のように絶対的に必要なものではないのですが。