人様に迷惑かけません

きょうは83歳のおじいさんが神戸新聞の記事を見て、三木から木馬まで童謡サロンソングブックとCDのセットを買いに来てくれました。三宮に来られるのは30年ぶりだそう。

おじいさんは、ハーモニカを独学で習得して、何かのときは必ず演奏した。だけど「世界共通のおたまじゃくし」が読めないので、子どもたちには音楽を勉強させてあげたいと息子さんもお孫さんも小さい頃からピアノを習い、息子さんのご家庭ではグランドピアノを家に置き、今でもずっと楽しんでおられるらしい。発表会の時には拍手を精一杯おくったと。それが本当に楽しみだったと。

その「世界共通のおたまじゃくし」が読めるお孫さんに「おじいちゃん、私は音符は読めるけども、おじいちゃんのように耳で聞いて覚えて一生懸命練習するっていうのもとっても素晴らしいことだと思うよ」と言われて涙が出るほどうれしかった、と。

おじいさんは神戸で生まれたが5才でお父さんを亡くし、お母さんの里の三木へ引っ越すことに。お父さんが生きててくれたら音楽ができる環境にあったかもしれない、とずっと悔しい思いをしていた。小学5年生の時に高砂でハーモニカの名手のコンサートがあるということで、学校の先生が学校休んでコンサートへ行きなさい、と行かせてくれた。
終演後に楽屋へ行き、和音の出し方やいろんな奏法を教えてもらったと。

本当に音楽好きなおじいさん。
「私は一日中音楽を聞いています。音楽を愛する、音楽が大好きというのは、人様にご迷惑かけません。どうもありがとう。本当に楽しみです。」
と、何度もお礼を言われて、帰っていかれました。
おじいさんのお話しで、何回もこちらが泣きそうになりました。