バター

世の中、バター不足。今年初頭あたりから困り始めたが、もう最近はどうにもならないくらいバター不足。
木馬のケーキはマスターの手作りで、いつも業者に頼んでいたのだが、「バターは入ってきません」と言う。理由を尋ねると「中国の欧米化」「牛乳バッシングから起こった牛乳離れ」などいろいろ言われるので、仕方なくネットの通販で買っていたが、それも限定1個とか入荷予定なしとか、輸入ものはあったりするけど、カルピスのバターや四ツ葉、明治、雪印もない。
きょうはマスターから「無塩バターを探せ」命令が出て、いつもは置いていた店に電話をかけまくる。神戸グロッサーズ(入荷予定なし)、コープ山手店(入荷未定)、東急ハンズ製菓コーナー(予定なし)、神戸大丸(激高のみあった)、イカリスーパー(入荷未定)、カルディコーヒー(マーガリンと半々のなら有ります〜、と言われたがもちろんなし)、ナチュラルハウス(なし)、明治屋(入荷予定なし、うちも困ってると言ってた)、製菓材料卸の大阪屋(なし、困ってた)。
「もう、ケーキは作らんっ!」とマスターはぶち切れ。そこにいつも夜に飲みに来られる魚屋さんが大きな発砲スチロールの箱を持って現れた。
「マスター、あさり持ってきたで、アワビもあるで!これな、“バター焼き”にしたらおいしいで〜〜!!(大声)」
すごいタイミング・・・。今までマスターがバター不足で怒りまくっていたのを知ってる店全員のお客さんが一同に彼の方を振り向いた。


きょうは同業、神戸の某ジャズ喫茶のオーナー夫妻が一軒だけ見つかったところへ車で買いに行ってくれて(しかも1日限定5個で1人1個のみ、もうなかったので無理言って明日の5個のうち、夫婦別々に行って2個仕入れてきてくれた!)一件落着。
横で民俗学の大森先生は「井戸端、川端、無縁端(無塩バター)」とかまた黙々と詩を書いている。