16年

kazumi-amitie2011-01-17

遠野物語授業の日。きょうは馬と娘が結婚してしまう馬娘婚姻譚(ばろうこんいんたん)。
父は怒り、馬を殺して桑の木に吊り下げた。娘は馬の死を知りすがりついて泣いた。すると父は馬の首をはねた。すると娘は馬の首に飛び乗りそのまま天に昇っていってしまった、というお話。オシラサマはこの桑の木から作られている。桑の木はとても霊的な植物で、この木にはカミナリが落ちない。「くわばらくわばら」というのはここからきたそう。
遠野に行ったとき、実はこのオシラサマに会いに伝承園まで行ったのだが、あまりにお腹がすいて食(鍋)を優先したら時間がなくなってしまった。雪もすごく積もっていたので行動がとれず、その話を大森先生にしたら、「でも雪の遠野なんてなかなか行けるもんじゃない」と言ってくれた。そう、たぶんあの日の観光客は我々2人だけでした。
きょうは震災16年。地下なのでガスで爆発してしまう危険性があった木馬を男3人、泥だらけの顔を見合わせてニコッと笑ってから扉をこじ開けた話は大森先生の本にのってます。あの頃のことは白黒画像でしか思い出せません。