柳川

kazumi-amitie2008-06-30

博多の両親のところへ。といっても二人はバリバリに働いているので、一人実家の車で柳川の北原白秋記念館へ行く。造り酒屋のいいお家で館内はうっすらと白秋の曲が流れている。この道、ペチカ、待ちぼうけ、あわて床屋、赤い鳥小鳥、雨、アメフリ、城ヶ島の雨、からたちの花・・・などなど名曲オンパレード。
「アメアメフレフレ、カアサンガ〜のキミキミコノカサ、サシタマエ」と母さんに連れられて言うシーンがあるが、この暮らしを見たら納得。トンカ・ジョン(大きい坊ちゃんという意)と呼ばれ、跡継ぎとして期待されていたそうとうなお坊ちゃま。父親は商売を継いで欲しかったが文学をやりたくて内緒で早稲田大学英文科に入学する。しかし実家は沖端の大火災で被害を受けて最後は破産して、父も弟も上京したそうだ。写真がたくさん有り興味深い。白秋の遺書もあった。
お家を出て柳川の情緒たっぷりの川縁を歩くと舟を終う船頭さんがおられて、「もうおしまい?」と聞くと「家が近いのでいいですよ」と乗せてくれた。中堀を漕いでもらいながら柳川藩の話やら、いまは17代目でタチバナさんという藩主のお話やら、ここの庭にはシベリアからカモが渡ってくるんだという話やら、白秋の晩年の話やら、蘇州夜曲が似合いそうな柳の川の上で話を聞く。毎年白秋の命日にはボンボリ灯した舟が250隻出るらしい。