豊津

kazumi-amitie2006-08-04

小倉で従姉と合流して豊津へ。
従姉は午前中その隣町の行橋で用事があって、車で1時間半かけて小倉駅まで迎えにきてくれたのに、また話の流れで豊津に1時間半かけて行くことに。
ちゃんと打ち合わせするとこんなことにはならないんだけど、(私が博多から直接豊津に行くとか・・・)徹底的に前もって計画たてない者同士、会ってから思いつきで行動する。


豊津というところは、福岡県の中でもかなり大分県寄りの山間部で、美しい川の流れる村。従姉の母、そしてその妹である私の母の田舎は巨峰園を経営している。いまは夏の収穫シーズン真っ最中で大忙し。そんな小さな村に谷川賢作さんが教えてくれた絵本屋瓢鰻亭がある。
従姉に聞いてみると昔は隣町の行橋にあって、その絵本屋でお母さんと待ち合わせして家に帰っていたのだとか。
今は豊津にあり、行ってみるとびっくりした。山間部にこんなこだわりの絵本屋があるのか!
俊太郎さんのコンサートなども企画して、店には岸田衿子さんやいろんな絵本作家の方々が来られている。
夏は涼しく、冬は暖かいのは「蔵」が一番と分かり、ご自分で建築設計し、改築した。壁の厚みが40センチくらいあるのは屋根に使っていた瓦、赤土、瓦、赤土と交互に重ねているのだとか。結果、今日福岡県は35度あったが、扇風機ひとつでクーラーをいれているように涼しい。
子供やおばあさんは光の入る蔵のむくのフローリングの床でごろごろ寝転びながら絵本を読んで昼寝をし、山の子供たちは庭で蝉をつかまえていて、絵本屋の女主人に見せにくる。
隣の棟は溶鉱炉の使い古されたレンガが床になっていてひんやり涼しい。カルガモの無農薬栽培の米を収穫したあとに作られた安全な小麦、そこで収穫するレモン、採れない時期は梅の酸を使ってのケーキ。コーヒーフレッシュは石油系はイヤだと近所の農家の牛の乳で作ったクリーム。
絵本、子供たち、大自然に囲まれ、おいしいケーキをいただき、なんとも豊かな時間。

女主人が遊びに来ている子供たちに
「おやつよー!」
蝉を捕まえていた男の子が
「うん!お腹へったっちゃ!」