ハーモニカ・ブルース

kazumi-amitie2006-09-18

京都で敬老の日イベント『悠々フェスタ』に童謡サロンで出演。そして噺家のようにおもしろい医師の早川先生のお話のあと、小沢昭一さんの【小沢昭一的こころ】。
小沢昭一さんのお話は鼻歌有り、流行歌有り、ハーモニカ有り、皮肉有り、色気有り、時事ネタ有り、笑い有り、涙有り・・・。あとから考えてみると全部繋がっている!一本のお芝居を見ているよう。
小さい頃近所のお兄ちゃんからハーモニカを習ったとき、向かい合わせで見よう見まねだったのでハーモニカを逆にしてじゃないと吹けない話。童謡の話、最近は童(わらべ)が歌わないから【老謡】に名前を変えよう、と。ふるさと東京の話、戦争の話、戦時中は歌ってはいけない曲が多かった話、海軍兵校の話、東京大空襲で家も何もかも丸焼けになってなんにもなくなった焼け野原に寝転んだらお星様が満天できれいだった話、寝るところがないから知り合いの焼け残った家の角で寝たらお金が盗まれていた話、「ああ、ハーモニカが吹きてぇなぁー」と思ってもハーモニカも何もかもなくなった話。そして、


ハーモニカが欲しかったんだよ
どうしてか どうしても欲しかったんだ
ハーモニカが欲しかったんだよ
でもハーモニカなんて売ってなかったんだ
戦争に負けたんだ
かぼちゃばっかり喰ってたんだ

ハーモニカが欲しかったんだよ
どうしてか どうしても欲しかったんだ
ハーモニカが欲しかったんだよ
でもハーモニカなんて売ってなかったんだ
何にもなかった あの年の夏