宮川先生

宮川泰先生が亡くなられた。75才。
普段通りの生活のまま朝起きてこなかったらしい。
「我々の職業は死ぬまで現役でありつづけなあかんからねー」とよく言っておられたが、まさに死ぬまで現役。3月にももう一本銀座でライブが入ってたのだとか。
私は「日曜はピアノ気分」という読売テレビの番組で5年間ご一緒させていただいた。
収録でNGが続き現場の雰囲気が重くなってくると、ギャグを言い、床に転がって笑わせ、スタッフや歌手・バンドの人たちをリラックスさせる。宮川先生のような大先生自ら演技をしてまでも場の雰囲気を作るから、みんな疲れてきてもやらなければと思うし、楽しんでできていた。
WBCでイチローが率先して雰囲気を作っていたのを見て「宮川先生みたい〜」と思って思い出していたら、訃報をニュースで知った。なんと・・・
戦前ジャズを弾いていたけど、戦中はやりたくても禁止、でも終戦した翌日からジャズを弾いていたらしい。サービス精神旺盛なのでコンサートはめちゃくちゃ楽しい。音楽の作り方もアレンジもお話も、絶対にお客さんを楽しませるエンターテイナー。収録が伸びて新幹線に乗り遅れ、大阪から東京までタクシーで帰っていくような豪快な人なのに、人の気持ちには繊細で温かな気配り人。
でも先生、お見事!本当に現役のまま。オツカレサマでした。