ろうそく立て

給湯器故障。
「古いタイプの給湯器なので部品があるか調べてみます」とガス屋さんに言われたまま5日過ぎている。でもあまり困っていない。やっぱり私、お湯が出ないとか電気がないとか水がないとか慣れている。


大学を卒業して1年間住ませわせてもらっていたところは、イノシシやタヌキやキツネなど毎晩のようにやってくる六甲山脈の山寺の敷地内の元旅館。キツネは口いっぱい餌を頬ばって家族のために持って帰り、タヌキは自分だけで食べてしまうのを観察できるような山奥。かなり山の上なのでとても寒く、冬になると水道管が破裂してしまうので前もって水を止める。同居人の一人が湯沸かしポットを持っていたため、そこに水を運び、たまり場になっていた。お風呂はもちろん銭湯で、私のかばんの中にはいつも銭湯グッズが入っていたのでよく笑われた。


そしてパリへ。みつけたアパートはパリの中でも古い建物。長年住んでなかったらしく、今度は電気が通っていなかった。バカンス前で電気やさんがなかなか来なくて、その間ろうそくで暮らしました。だからパリではじめて買ったものはろうそく立て。月の光が入ってきれいだったけど、ちょっとこわかったな。